花粉交配用ミツバチ 基礎知識

花粉交配用ミツバチの選び方などの基本情報です。

 

 

ミツバチの選び方は?

ミツバチは2~3Kmの範囲を飛べる生き物なので選ぶ時の基準は、作物の面積の広さよりも、大雑把に言いまして交配期間の長さで考えます。
但し、作物やその土地の環境の違いにより差が生じますので、ご近所の使用状況をご考慮ください。

ミツバチは、1枚=約2,000匹。蜂の量が多くなれば、受粉する期間が長くなります。

 

ビニールハウスで利用するミツバチは?

ビニールハウス内では、ミツバチの消耗が激しく寿命は、短くなります。中でも単棟ハウスよりも連棟ハウスの方が消耗が激しくさらに短くなります。ハウス内は温度を25℃くらいまでにしてください。それ以上になると、上ばかり飛ぶので、ハウスに当たって死んでしまう蜂が増えます。温度が高すぎないように注意してください。朝・夕の涼しい時間のみ受粉することになります。ビニールハウスのビニールは紫外線カットフィルムを使わないでください。ミツバチは紫外線で動くため飛べなくなります。

 

ベニヤ箱と木箱はどう選ぶの?

ミツバチは量がたくさんいると長期間ご利用出来ます。
短期間の交配には、サイズが小さくミツバチの枚数が少ないベニヤ箱入りミツバチをお薦めします。
長期間の交配には、サイズが大きくミツバチの枚数が多くなる7枚型木箱入りミツバチをお薦めします。
特に交配期間の長い苺の交配には、4枚群のミツバチの量の多い群をお薦めします。
花粉交配用ミツバチ早見表もご参照ください。

 

ミツバチが到着したら

使う予定がない場合でもミツバチの出入り口は、お手元に着いたその日のうちに早めに必ず開けてください。
特に春から秋にかけては厳守してください。蒸れて死んでしまうことがあります。
やむを得ず締め切りにする場合には日陰の風通しの良い場所に一時保管して翌朝には前後の金アミの窓よりジョーロ等で水をかけて開けてください。

 

入り口の開け方はどうしたらいいの?

こちらのページでミツバチの巣門(入口)の開け方を写真付きで詳しくご紹介しています。ご参照ください。

 

ミツバチを少しでも長く利用するには?

  1. 一番重要なポイントはえさを与えることです。
    えさを定期的(2~3週間おきくらい)にまとめて(砂糖1kgとお湯1リットルで作った量くらい)与えます。えさを与えないとミツバチは餓死してしまいます。また反対に与えすぎますと、女王の産卵場所が無くなり蜂が減る原因となりますので、間隔をおいて定期的に与えてください。
  2. 農薬と殺菌剤を使用する場合の換気を充分に行うことです。
    ミツバチは「臭い」に反応します。薬の臭いが少しでもすると、いやがって箱から出て来なくなります。1日で大丈夫と書いてあっても臭いが残っていて、飛ばなくなったケースは多々あります。そして死んでしまうこともありますので、充分な換気で臭いを無くしてから蜂をハウスへ戻しましょう。蜂は薬や殺菌剤・肥料の区別は出来ません。一番大事なのは、蜂がその場に残っている「臭い」に反応するということです。

 

えさの作り方と与え方は?

こちらのページでえさの作り方と与え方について詳しくご紹介しています。ご参照ください。

 

農薬の使用について

農薬を使用する場合は、巣箱をハウスの外に移動してから行ってください。 薬がかかると全滅する恐れがあります。ハウスに戻すときは換気を充分に行って1~2週間ほどたってからにしてください。ただし、殺傷能力の強い薬を使った場合や換気が不十分な場合は、蜂が飛ばないことがあります。
農薬がハウスに残っていると蜂が巣箱から出なくなるか、出ても花に近づかなくなります。そうなった場合は、もう一度蜂をハウスの外に出し外で活動させ、その間にハウスの換気を充分に行ってください。 また、農薬を使った手袋などで巣箱を持っただけでも蜂が飛ばなくなることがあります。
農薬をかけてしまった箱や巣は使うことができませんのですぐに焼却処分してください。(殺菌剤でも液肥でも臭いが残ると同様の場合があります。)

ミツバチは、においにとても敏感です。
		農薬に使った道具はミツバチに使わないでね!!

 

その他気をつけることは?

入り口を締め切りにすると、蜂は死んでしまいます。移動時以外は常時開けて置いてください。
一度箱から飛び出した蜂は巣箱の位置を覚えます。箱を移動すると蜂が減る原因になります。
定期的に餌を与えてやる必要があります。
蜂の最適な活動温度は20~30度くらいです。温度があっても曇っていると活動しません。35度以上になると天井のほうだけ飛んで訪花しなくなります。

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